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大物女優たちの来日公演『楽屋』6/24~

韓国ドラマ好きにはおなじみの見知った大女優たちが
日本の芝居『楽屋-流れ去るものはやがてなつかしき-』の韓国版を演じていて、
その来日公演がこの度、東京博品館劇場にて行われます。

この演劇『楽屋』は、日本現代演劇の巨匠である清水邦夫氏の代表作。
1977年初演以降、日本で累計上演回数が最も多い作品とも言われ、
清水邦夫氏特有の社会性と文学性が表現された本作は、
舞台を熱望する役者の姿を通じて、
人生と情熱の意味を振り返る作品性が認められ、
日本だけでなくヨーロッパなど世界各地で何度も上演されている作品です。

韓国でも2021年に初演が行われていて、
この度の日本公演では、
2023年の再演時に話題となった女優陣が来日します。

このお芝居には
女優A,B,C,Dという4人の女優が出てくるという、
女優さんたちが舞台女優を演じる芝居です。

え~!あの人の芝居が生で見られるのね!
ということで、普段は演劇を見ない方も
注目必至の舞台です。

出演者をご紹介しますと、
『冬のソナタ』でペ・ヨンジュンの母親役を演じ、
『善徳女王』『ベートーベン・ウィルス〜愛と情熱のシンフォニー』
といった作品に出演するソン・オクスクさん。

2008年映画「追撃者」のミジン役で名を上げ、映画「キム·ボクナム殺人事件の顛末」でより広く知られる役者となり、
最近だと『輝くウォーターメロン』のお母さん役でもおなじみソ・ヨンヒさん。

『応答せよ』シリーズではあたたかい母親役、
『星から来たあなた』ではセレブな奥様役を演じ、
幅広い演技力で披露しているイ・イルファさん。

子役での活動を経て2009年にアイドルグループ
“T-ARA”のメンバーとして歌手デビュー、
ドラマ『ドリームハイ』『プラハの恋人』などにも出演する
ハム・ウンジョンさん。

そして舞台、ミュージカル、ドラマなどで
常に優れた演技力を披露するキム・ジュヨンさん。
(ハム・ウンジョンさんとキム・ジュヨンさんはWキャスト)

彼女たちにメールインタビューさせていただきましたので、
以下、その内容をご紹介します。

1. この作品にはどういう経緯で出演することになったのですか?

ソン・オクスク:『楽屋』という作品は、演劇をする者にはよく知られている、良い作品です。良い作品を渇望している役者として、断る理由はありませんでした。そのため、快く出演を決めました。

イ・イルファ:『楽屋』の初演作品を観て、女優 C 役に深い魅力を感じ、挑戦したくなりました。

ソ・ヨンヒ:『楽屋』の初演と台本を読み、役者として深く共感し、出演を決意しました。

ハム・ウンジョン:初演の『楽屋』を観て魅了されました。その後、新たに上演されることになり、参加することになりました。

キム・ジュヨン:私が学生の頃から本当に好きだった台本でした。魅力的な女優四人の物語という点がとても素敵でした。

2. この台本を読んで感じたことは?

ソン・オクスク:台本を読んで感じたことを一言で言うとしたら「人生はドラマだ」という言葉について、一人の人間として、女優として深く考えさせられました。

イ・イルファ:自分に与えられたこの時間に満足し、小さな幸せを享受しながら生きていこうと思いました。

ソ・ヨンヒ:作家の真心が伝わりました。

ハム・ウンジョン:かなり深みがあると感じました。しかし、それを表現する方法が軽すぎず、重すぎず、もっと多くの人々に届くだろうと思いました。

キム・ジュヨン:暖かくて、劇中の劇がとても魅力的でした。

3. この作品を演じることにどんな意味を感じますか?

ソン・オクスク:楽屋、役者という親しみやすい構成が私には居心地よくて、その居心地から深く掘り下げて役者という自分自身を総体的に見つめ直す貴重な瞬間ではないかと思います。

イ・イルファ:女優としての私の人生を観客に少しでも届ける機会だと思い、それによって誰かの慰めになれるのではないかと考えました。

ソ・ヨンヒ:役者として自分の内面と正直に向き合う作業であり、自分自身を見つめ直す時間になっています。

ハム・ウンジョン:「生きていること」です。『楽屋』は、私たちが他人と同じように生きていても「死にたくないからただ生きるのではなく、一生懸命生きることを自分で選んだ」という態度で人生に向き合わせます。前向きで情熱的に、止まらず何事にも前進させます。生きているから。

キム・ジュヨン:すべてのキャラクターが魅力的で素晴らしいですが、D として熱望と限界にぶつかる役をうまく体現することを望んでいます。

4. 女優の性(サガ)を辛辣に描いていますが、共感できましたか?

例えば、「役者になれるなら、どんなことだって耐えられる」

「役者という仕事は苦しいもの、残酷だ~」などというセリフもありますが、

これらのセリフに感じることはありますか?

ソン・オクスク:A, B, C, Dの四人の役者が、それぞれ異なる状況とキャラクターで役者という職業で直面しうる様々な状況を表現しているので、すべての役に共感できました。

イ・イルファ:共感できる部分もあれば、そうではない部分もあります。演じること自体はとても幸せですが、公人として払わねばならない代償は簡単ではないようです。

ソ・ヨンヒ:「役者っていうのは残酷な仕事よ」という台詞に特に共感しました。

ハム・ウンジョン:辛くても前に進まなければならないこと、すべての喜怒哀楽を胸の中に「蓄積」しながら生きていくことが大きな枠では似ていると思います。台詞の練習を繰り返す姿やキャラクターとは裏腹な控室での様子も似ていて、思わず笑ってしまいました。

キム・ジュヨン:すべての職業に宿命があるように、役者という仕事にもそうした苦悩があるのだと思います。

5. 一番心に刺さったセリフがあれば教えてください

ソン・オクスク:「 運命には逆らえないもんさ。マクベスだって抗えなかったんだから。」という台詞は、作品の重要なテーマだと思います。

イ・イルファ:「この足で立っていられる限り、舞台に立ち続けてやる!」、「生きていかなくちゃ…生きなければ…」という台詞です。

ソ・ヨンヒ:「 役者になれるなら、どんなことだって耐えてみせます。本当に、何でも!」、私に忘れていた 情熱を再び持たせてくれました。

ハム・ウンジョン:D の台詞で「どんなに支離滅裂なシーンでも、こちらは演じるしかないですよね。 役に入り込む余裕もなく、ただ演じるだけ。あとでそのシーンが炎上したら、誰よりも批判されて…。「内面の演技」を求めるくせに、実際は、誰も役者の内面なんて興味ないんです。」という言葉に共感しました。

キム・ジュヨン:「内面の演技」を求めるくせに、実際は、誰も役者の内面なんて興味ないんです。」という台詞です。

6. ドラマや映画と、舞台で演技をすることの魅力の違いはどう感じていますか?

ソン・オクスク:役者にとって舞台演技は最も基本であり、深い演技ができる訓練の場だと思います。長い練習期間を経て生み出される過程が、役者をより強固で深い存在にしてくれる魅力的で必要なジャンルだと思います。

イ・イルファ:舞台の上では本当の役者になった気がして…一緒に稽古をして呼吸を合わせる時間が本当に意味深いと思います。

ソ・ヨンヒ:舞台は隠すことができない空間です。観客とのリアルタイムの呼吸が本当に爽快です。

ハム・ウンジョン:観客と共に呼吸できることが一番の楽しさだと思います。ただ見せるだけではなく、観客の笑い声や涙によって異なる感情の演技ができて、終わった後に観客から拍手をもらい、役者も観客に拍手を返すことで「この時間を共に過ごした」という感覚を贈り合えるのが魅力だと思います。

キム・ジュヨン:私はもともと舞台にたくさん立っているので、即興性や観客とのコンタクト、呼吸などが演劇の魅力だと思います。

7. 今回、原作の地、日本で上演することになってどのように思っていますか?

ソン・オクスク:韓流の始まりであった『冬のソナタ』を通じて、私はずっと前から日本の視聴者の皆さんに感謝の気持ちを抱いていました。今回このような記念碑的な公演で、媒体ではなく劇場の舞台で皆様と交流できることは、日本との特別な縁だと思い、その縁には責任感を感じます。

イ・イルファ:私の人生のひとコマ、忘れられない思い出を作りたいと思いました。

ソ・ヨンヒ:意義深く胸が高鳴る経験です。原作の感情をより真心を込めて伝えたいと思います。

ハム・ウンジョン:まず何よりこのような機会が生まれて意義深く感謝しています。原作と韓国での脚色の雰囲気がかなり違うだろうから、観客の皆さんがどのように受け取るか興味津々で、わくわくしています。今後も多くの交流が生まれることを願っています。

キム・ジュヨン:とても意味深く、胸が高鳴り、期待しています。

8. 日本で上演するにあたっての意気込みを聞かせて下さい

ソン・オクスク:原作の国である日本公演ということもあり、原作が持つ深みとともに、私たちが受け止める芸術作品としての私たち独自の解釈と拡張を、どうすればうまく伝えることができるだろうか慎重に悩み、本当に全力で表現したいと思っています。

イ・イルファ:文化と歴史の異なる韓国と日本ですが、今回の文化交流を通じて違いを克服し共感できる時間になることを願います。

ソ・ヨンヒ:真心を込めて舞台に立ちます。言語と文化を越えて心で伝わればと思います。

ハム・ウンジョン:この温かくも残酷な『楽屋』が、違ったニュアンスで脚色されて上演されることに感謝する気持ちとワクワクする気持ちです。韓国語で行うので少しでも意味伝達がよりできるように、日本の観客の観覧ポイントを考えながら臨みます。

キム・ジュヨン: 言葉は違っても、この物語がちゃんと伝わってほしいです。感性という部分は共有できる部分なので。

9. これまでの役者活動の中で、日本とのエピソードで印象に残っていることはありますか?

ソン・オクスク:韓流の始まりを告げた作品でもある『冬のソナタ』を通じて、日本の視聴者の皆さんにご挨拶できたことも、私にとっては印象深いエピソードの一つです。今回もそうした印象に残る時間になると思います。

イ・イルファ:2010年に『頭痛肩こり樋口一葉』、日本の天才女流作家・樋口一葉の話を描いた演劇で演じたことがありました。情緒深い感動のある作品でした。そして、韓国ドラマ『愛の後に来るもの』にも参加しました。今回が3度目の縁と言えます。

ハム・ウンジョン:K POPガールズグループのT-ARAとして日本で活動しながら、韓国ドラマ『ドリームハイ』を撮影した際、最初の撮影が名古屋で行われました。このドラマがヒットし、役者としても名前を知られるきっかけになり、その後に撮影した時代劇も日本版のDVDが発売されるなど、役者としての地位を築くことができました。

キム・ジュヨン:大阪と東京でミュージカルの舞台に5回ほど立ちました。その度に観客が寛容な心で観てくださっていることが伝わって、とても幸せに公演できました。

10. どんな雰囲気でお稽古されているんですか?

ソン・オクスク:ほぼ2年ぶりに再び集まった女優たち!いかがですか?それだけでも輝いて楽しくないですか?私たち、本当に楽しく稽古しています。

イ・イルファ:どうしても言語伝達が難しい公演なので不安がないわけではありませんが、それでも最善を尽くして稽古しています。

ソ・ヨンヒ:お互いを信頼し集中できる良い雰囲気です。

ハム・ウンジョン:2年前、一緒だったキャストが再集結し、久しぶりの稽古なので、より家族のようで楽しい雰囲気で行っています。

キム・ジュヨン:皆が和気あいあいとお互いを思いやって、楽しく応援し合う雰囲気でやっています。

11. 皆さんでお稽古していて何か面白いエピソードはありますか?

ソン・オクスク:やはり久しぶりに集まって稽古をしてみたら、場面が重なって混乱してしまい、ある場面が終わった後に何かがうまくいっていないことに気づきました。あまりにも久しぶりの稽古なので、お互いにミスしながらたくさん笑っています。もちろん本番では絶対にしませんよ!

イ・イルファ:久しぶりに会って、濃い家族愛を感じながら稽古しています。

ソ・ヨンヒ:日本公演のために再開された稽古で、それ以前には感じられなかった新しい感情に再び感動しています。舞台上でどんな感情が交流されるのか、ワクワクしています。

ハム・ウンジョン:先輩たちが家でスイカやぶどうやチェリーなど果物を容器に入れて用意してくださったものを分けてくださったり、ご家族が自ら育てたというサクランボも持ってきてくださったり、ご飯も稽古場で囲んで一緒に食べて…温かいぬくもりを感じる食事時間がひとつのエピソードです 🙂 あとはひたすら稽古〜!

キム・ジュヨン:2年ぶりに再会して稽古していると、動線を少しずつ思い出している最中ですが、一緒に稽古できてとても幸せです。

12. 来日で楽しみにしていることなどはありますか?

ソン・オクスク: 評価をされるよりは共有して共感を得たいです。日本の役者の皆さんがご観劇くだされば非常に光栄で楽しい経験になるのではないかと思います。

イ・イルファ:日本食が好きです。公演中、美味しいお店巡りを期待しています…

ソ・ヨンヒ:日本の観客との出会いが一番楽しみです。そして日本の串焼きとビール一杯で癒されたいです。

ハム・ウンジョン:やっぱり観客の皆さんです!日本の観客の感想がとても気になります。そして個人的にはタンブラーを収集するのが好きで撮影現場で可愛いタンブラーをよく使っています。日本にもたまにタンブラーを買いに来るのですが、今回も日本で可愛いタンブラーを購入したいです!季節感のある可愛い便箋も!

キム・ジュヨン:本当に久しぶりの東京なので楽しみです。日本の観客の皆さんに会うと思うとワクワクします。

ということで、普段ドラマの中ではお母さん役として
おなじみの女優たちが「女優」の役を演じるということで、
見慣れた姿とは違ったザッツ女優の姿が感じられる作品。
同じ空気の中での生芝居をぜひお楽しみに!

この舞台の演出は『六龍が飛ぶ』、『根の深い木』、『緑豆の花』
ドラマ『スリーデイズ~愛と正義~』などの演出を手掛けて来た
シン・ギョンス監督/演出が務めています。

<シン・ギョンス演出家の言葉>
25年前のことでした。「演劇をするならこの作品でやろう」。
私のような人がもう一人いました、『楽屋』で演劇を始めようという人が。
そうして嘘のように、2021年に『楽屋』を演出することになりました。

初めてこの公演を観たとき、女優のDから当時の台本をいただきました。
年月の痕跡が幾重にも刻まれた台本。感動的でした。
しかし、歳月を経っているため、脚色が必要でした。
今回の東京公演の演出家が、今、
この場所と共に息づく言葉にしてくれました。

第一、第二シーズンを経て、東京公演まで。
私たちが脚色した『楽屋』を日本の観客に届けたいという
TERRプロデューサーの最初の計画まで!

こうして私たちの『楽屋』は長い年月を経て、
2025年にたどり着きました。

俳優、演技、舞台、劇場、演劇、
そして楽屋で繰り広げられる私たちの人生の物語を、
この作品ほど面白く伝える戯曲はそう多くありません。
私がこの物語と恋に落ちたあの日のように、
今回の公演もきっと皆様の心に深い余韻を残すと思います。
さらに、この時代にこの演劇がどんな新たな意味を持つのか、
私たちと一緒に劇場で見つけていただければと思います。

5人の女優が皆様をお待ちしております。
テレビ、映画、演劇の舞台を駆け抜けてきた
彼らの魅力をお楽しみ下さい!
彼女たちの楽屋を通して、
韓国と日本の違いと共通点が伝わればと思います。

日々を生きる私たちの人生はそれぞれに大変ですが、
結局は互いに共感し、連帯する『楽屋』の物語が、
たとえ国籍が違っても、
同じ時代を生きる市民として共に生きていけるのだという希望へと
繋がることを願っています!

『楽屋』東京公演!客席をいっぱいにして、この作品を輝かせてください!
ありがとうございます!

<脚色と共同演出のユン・ソヒョンさんの言葉>
『楽屋』の脚色作業は、この戯曲の創作時期はもちろん、
ウィリアム・シェイクスピア、アントン・チェーホフ、
三好十郎が生きた時代の地層を覗き込むような時間でした。
時代と運命の重みに押しつぶされながらも、
冷笑や無関心ではなく、意味と情熱を選んだ人々の人生を思い起こし、
戯曲の中の名もなき四人の女優たちの姿を通して、
今を生きる先輩や仲間、後輩たちの人生や悩みを
映し出すことができるのではないかと思いました。

初演時に脚色として関わったこの作品を、
演出としても携わる機会を与えてくださったシン・ギョンス監督、
そしてこの貧しい演劇界の手を
今なおしっかりと握り続けてくださっているキム・テヒョン代表、
この公演を再び母国へ招いてくださった
博品館劇場の関係者の皆様方に、心より感謝申し上げます。
この公演がまた一つの 有意義な「伝え合い」となりますように。

公式サイト➡https://gakuya.srptokyo.com/

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