『ベートーベン』は主演俳優がかなり出ずっぱりなので、
ご贔屓が出ている人にとっては
それだけでも嬉しい作品です。
特に私はパク・ヒョシンさんが大好きなので、
少し熱く語ってしまいますが。
ここ数年のパク・ヒョシンさんの主演作品が
『ファントム』や『笑う男』だったので、
仮面で顔の半分を隠していたり、
口元が裂けたメイクをしていたり
という感じで、
舞台上で素顔を拝見したことがなかったので
今回は登場した時から、
全面顔がわかるので
なんだかとっても新鮮でした(笑)
そしてベートーベンという役柄上、
前かがみで猫背っぽくして
手を後ろ手に組んでという造形にしていて、
その辺がすごく偏屈で芸術家気質の神経質な人物という
感じが出てるんですよね。
分かりやすくかっこよく見せてないところに
役者魂を発揮しているなっていうのを感じて
すごく好感を持てました。
そしてイラっとして不機嫌な場面が多いのですが、
トニーといるときは貴重な笑顔を見せるんです。
その、パク・ヒョシンの、
そこはかとなくかすかに笑う感じが、
幸薄そうで、なんか不憫を誘うんですよね。
あの貴重な笑顔を守りたい、
守ってあげたいっていう風に
すごい思わせられるんですよ。
そんな彼が、ちょっと斜め上を向いて
ロングトーンで歌いあげるさまは、
まるで神に捧げている歌のように感じられて、
この尊いものを聴くことができて
パク・ヒョシンさんと同じ時代に生まれてこれて
なんて幸せなんだろう、
ありがとうございます!
っていう神聖な気持ちになります。
気が付けば私は、
手を胸の前に合わせて、
祈るように、崇めるように
聴き入ってました。
カーテンコール撮影OKというこれは初日に撮ったものですが、
ぜひお聞きください!
一番最後に観た2月24日には
さらに長~く声が伸びていた気がします^^
パク・ウンテさんのベートーベンは
質実剛健っていう感じがして、
なんといってもずるいくらいにかっこいい!
すごい颯爽としてる感じで、
長い髪をふっとなびかせて、
もじゃもじゃ風にしてないから
普通にかっこいいんですよ(笑)
なので、そんなに不憫な感じは受けなくて(笑)
3人の中で、
一番精神的に大人のベートーベンという感じでした。
今回、ベートーベン役の俳優さんたちは
皆さん1981年生まれの同じ年なんですよね。
この作品で描かれている時期のベートーベンも
ちょうど40歳くらいなので、
見事に役相応の俳優たちがキャスティングされているわけですね。
ウンテさんのカテコも貼っておきます。
そしてカイさんは口をへの字に曲げていて、
皮肉っぽく人生を捉えている人だなっていうのが
パッと見て感じられるくらいの
いかめしい感じを出していました。
そんな人が愛の尊さを知って変わっていくのが
切なくてキュンとくるところですよね。
繊細な感じというよりも
頑固な感じが全面に出てるので、
私の中ではカイさんって、
いつも線の細い人っていうイメージがあったんですけど、
ここでは、重厚感があって、
いかめしく頑固な感じが
逆にかっこいいなっていう風に思えました。
声楽出身ですから、正統派な歌声という感じで、
ベートーベンのクラシックな雰囲気にも
よくマッチしていたと思いました。
そしてカイさんのカテコも!
アントニー(トニー)役の女優さんたちもトリプルキャスト
ヒロインの出番もかなり多いのですが
オク・チュヒョンさんや
ユン・ゴンジュさんは
力強く歌い上げるヒロイン役を演じることが
多い方々なので、
いつもに比べると、力強い歌い上げの歌とは
また違った魅力を見せてくれていて、
硬軟ともに行けるのだということを
証明して見せた感じです。
オク・チュヒョンさんは
しっとり美人というよりも
ちょっと強めのヒロイン像でしたけど、
なんといっても声がいいし、
一つ一つの感情の表出が分かりやすいので
見ていて盛り上がります。
パク・ヒョシンさんと
オク・チュヒョンさんの組み合わせの時は
よりドラマチックなやり取りになっていたように感じました。
チョ・ジョンウンさんは、
こういう芯の強いしっとり美人を演じさせたら
ぴったりの方なので、
個人的には一番役にハマっていたと思います
ベートーベンの弟役のガスパも
トリプルキャストですが、
思ったほど出番が少なかったですね。
特に『エリザベート』でトートを演じて好評を博した
イ・へジュンさんや
『マタ・ハリ』でマタハリの恋人役のアルマンを演じて
これまたすごく良かったユン・ソホさんらが
キャスティングされていたので、
出番の多さ的にいえば
ちょっともったいないと感じてしまいました。
役としては、
気難しいベートーベンに対して
愛嬌や優しさのある、人好きのする弟という感じでした。
兄のことを好きだけど、
愛を信じようとせず、世間に背を向けているような兄を
歯がゆく思って、なんでわかってくれないんだ!
という思いをぶつけていく役どころ。
三者三様で良かったですが、
3人揃ってアイドルようなビジュアルなのが嬉しいですね。
キム・ジヌクさんは
今回初めてちゃんと認識しましたが、
身長も高くて、顔立ちが、
ミュージカル界のソン・ガンか!
という感じのビジュアルでしたね。
これからの活躍が楽しみです💕
『ベートーベン』作品内容に関する感想はこちら
➡ ミュージカル『ベートーベン』にハマる!
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2023年3月6日執筆