『満ち足りた家族』1/17公開

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この映画の皮肉のきいたタイトルがうまい!

原題は「普通の家族」なんだけど、
普通よりも上のクラスに位置づけられる
2つの兄弟の家族が主人公。

兄はやり手の弁護士で豪華な家に住み、
お手伝いさんがいて
若く美しい二度目の妻は美容を磨くことに余念がない。

成功者として高級車を運転し、
当然のように特別待遇を受ける身分だ。

弟は、劇中の描写によれば
兄よりは裕福度が下がるらしいが
大病院の医者で、年上のデキる妻がいて、
認知症の母親の世話のために
ヘルパーを雇いながら家で面倒をみている。

そんな二家族は時々豪華なレストランの個室で
優雅に会食をしている。

世間的にはまさに満ち足りた家族だ。

でもそんな二家族のそれぞれの娘と息子が
ある恐ろしい問題を起こすことで
穏やかだった生活が一変してしまうのである。

さあ、どうなる? どうする?

というのがじわじわと描かれていくのですが、

子供に何かあった時、
父親と母親とでは対応がずいぶん違うというのが
顕著で印象的でした。

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そして道徳よりも実利を優先し、
反省のかけらもない殺人者の弁護でさえ引き受ける兄と、

医師として、常に道徳的であろうとする弟という対照的な兄弟が、

この出来事を通じてどんなふうに変わってしまうのかの
心理変化がゾクゾクっと来て面白かったです。

なんといってもソル・ギョングとチャン・ドンゴンが兄弟で
キム・ヒエがチャン・ドンゴンの妻でという、
それぞれ一人で主役を張れるトップスター俳優が3人そろって、
ブロックバスター映画ではなく
こうした人間心理に重きを置いた作品に出演するという
キャスティングに震えます。

ホ・ジノ監督は
『八月のクリスマス』や『春の日は過ぎゆく』といった
そこはかとなく淡い揺らぎの感情を
繊細に描き出す恋愛映画の名手ですが、

恋愛ものに限らず、
あることを機に揺らいでいく人物の心情を描くのも
うまいなあと再認識。

決して後味がいい作品ではないけれど、
人間の弱さや恐ろしさが描かれているので
反面教師にしたい作品です。

本作はオランダ出身の作家、
ヘルマン・コッホの世界的なベストセラー小説が原作。

この原作は日本でも「冷たい晩餐」の邦題で出版され、
イタリア映画版は『われらの子供たち』
リチャード・ギア出演のアメリカ映画版は
『冷たい晩餐』のタイトルで
すでに欧米でも何度か映画化されています。

それほど描きがいがあって、
各国の事情が織り込める題材ということで、

本作は、韓国版ならではの、
韓国の階級などの社会問題もにじみ出ている作品になっています。

■2025年1月17日(金) 全国ロードショー

公式サイトhttps://michitaritakazoku.jp/

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