『BEEF/ビーフ』のスティーヴン・ユァンが
エミー賞のミニシリーズ・テレビ映画部門の
主演男優賞を受賞しましたね!
監督・脚本も韓国系のイ・サンジン監督で、
作品賞も受賞。
そのすぐ前にはゴールデングローブ賞の
主演男優賞、作品賞を獲ったばかりで、
連続の快挙です。
2022年にはイ・ジョンジェも『イカゲーム』で
アジア人として初のエミー賞主演男優賞を獲得していて、
韓国系の勢いが止まりませんね。
で『BEEF/ビーフ』は
NETFLIXオリジナル作品として配信中なので
早速見ましたが、面白かったです。
舞台はロサンゼルス。
主人公は一生懸命にやっているのに何一つうまくいかずに
イライラを募らせている工事請負業者の韓国系のダニーという男性と、
反対にとても裕福で成功者なのに、
愛する家族との時間が取れなくて
ジレンマを抱えているエミーという日系の芸術家の夫を持つ中国系女性。
ある日二人は車での挑発行為をきっかけにして
お互いに報復をしあうようになっていく
というブラックコメディーです。
タイトルの『BEEF』は「牛肉」以外に、
「不満」とか「文句」を意味するスラングなのだそう。
まさにそんな雰囲気が充満しているドラマなんです。
この序盤の部分は、
何ひとつうまく行かない主人公たちのイライラが
画面からピリピリ伝わってくるし、
しかもスラングで罵り合う言葉の応酬も見ていてしんどくて、
これは私の好みじゃないな~と思いつつ、
30分ちょいの長さだし、
これどんな結末になるんだろう~と
先の読めないストーリーを見届けたくて見進めていったら、
それまでの人間関係が絡み合ってきて
4、5話から俄然面白くなりました。
ちょっとした報復がどんどんエスカレートして
二人の家族や友達をも巻き込んで
負の掛け合わせが始まっていくブラックな面白さなんです。
立場も境遇も違えど、
日常に全然満足していないのは同じ二人。
そんな同じ悩みを抱えている二人の日常と
虚しさを見ていくうちに
共感を覚えたり、反面教師として学びを得たり
様々な感情が沸き上がってきます。
そして
どんどん追い詰められていったその先の、
行くところまで行ったらどうなるのかという
ラストの予想外の展開に、
「あ~」「え~⁉」
となりながら、
教訓と希望が共存するメッセージを受け取った感じです。
しかし、良くない感情だったとしても
あれほどおもいっきり言いたいことをぶつけあえるのも
ある意味貴重な相手なのだなとまで思えます。
テイストは全く違いますが、
かつて『魔王』という韓国ドラマを見たときの、
復讐する者とされる者が合わせ鏡のようになっていて、
お互いの心情が世界で一番理解できるのがお互いなのだという
ことが描かれていたのを思い出しました。
『BEEF/ビーフ』もある意味共通するところがあるので。
そして主演のスティーヴン・ユァンは『ミナリ』や
『バーニング劇場版』で
存在を知ることになりましたが、
何ものにも染まれそうな顔立ちと
自然な演技がとてもいいですね。
その辺にいる人の生活をのぞき見しているような感覚に
させてくれる自然さです。
製作者にもなっていて、
『ミナリ』もそうでしたが、
この『BEEF/ビーフ』も製作者に名を連ねています。
『ミナリ』でアジア系アメリカ人として
初めてアカデミー賞の主演男優賞にノミネートされ、
その時は獲得できませんでしたが、
今回はゴールデングローブ賞とエミー賞のダブル受賞。
『パラサイト 半地下の家族』のポン・ジュノ監督の
3月にアメリカ公開予定を控えている
新作SF映画『ミッキー17(原題)』にも
出演しているとのことで、
俳優としても製作者としても
今後の活躍から目が離せませんね。
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2024年1月18日執筆